ビジネスモデルキャンバスを活用して成功した電子出版の例
一人出版社が、頻繁に使っているアナログツールに「ビジネスモデルキャンバス」があります。
ビジネスフレームワーク「BMG(Business Model Generation)」が提供するツールで、オープンソースとして公開されおり、IBMやエリクソンなどの企業、カナダ政府、学校機関など、世界中で活用されています。
国内で話題になったのは2013年、書籍が刊行されたり、セミナー、ワークショップなども多数開催されました。
一人出版社の前身となる「チーム制の出版活動」を計画していた2013年に、私が真っ先に導入したのが「リーン」で、その過程で、アッシュ・マウリャの著書「Running Lean」に出会います。
こちらのブログで詳しく書いています。
「ウェブの大海原から読者を探し確実に届ける仕組みと、電子出版専門の出版社をつくる方法」
アッシュ・マウリャ氏は、ビジネスモデルキャンバスをベースにして「リーンキャンバス」を開発、自身のプロジェクトで活用していました。
私も独自のキャンバスを作成し、しばらく使っていましたが、一人出版社になってからはBMGのビジネスモデルキャンバスに戻り、企画するコンテンツごとに活用しています。
下図は、昨年リリースした「Adobe Muse CC 2014ビジネスガイドブック」という電子書籍のキャンバスです。
5の「収益の流れ」に、販売収入と訪問ワークショップの受講料の2つの柱が立っていますが、この2本柱によって、「成功」と言える仕事になりました。
電子書籍の読者から、訪問ワークショップの依頼がきたり、逆に訪問ワークショップで教科書として売れたり、相互作用がうまく機能していったのです。
読者と受講者からの意見や要望も同時に聞けるため、素早く追加コンテンツに反映できる。電子書籍は時間を追うごとに補強され、商品としての価値も向上していく。
「こうなったらいいな」というプランを見事に実現できた、一人出版社の実績の一つ。
この成功体験によって、「思い込み」のまま突っ走ることがないように、上位工程で、徹底的にアナログツールを使って仮説検証するようになりました。
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